ワキとVIOラインの毛はなぜ濃いの?

濃い毛が生えるワキとVIOラインは、自己処理が大変ですよね。
全身のムダ毛がほとんど産毛なのに、なぜワキとVIOラインだけはこんなに太くて固い毛が生えるのでしょうか?
この記事では、そんな謎を紐解いていきたいと思います。

ワキとVIOラインの毛が濃い理由

ワキとVIOは性毛で他は無性毛という違い

なぜ全身の体毛が産毛で、ワキとVIOラインだけが太く固い毛が生えるのか?

その違いは、性毛と無性毛のちがいです。ワキとVIOラインの毛は性毛、その他の毛は無性毛になります。

性毛であるワキ毛とVIOラインの毛は、子供の頃には生えていませんが、思春期にホルモン分泌が活性され、その影響を受けて生えてきます。

私たちの体には男性ホルモンと女性ホルモンの2種類があり、性毛であるワキとVIOラインの毛は、これらのホルモンの影響を大きく受けます。

そのため、他の箇所の産毛とは違い、独特の固くて太い毛が生えてくるのです。

アポクリン汗腺の影響

汗を出す「汗腺」には、アポクリン汗腺とエクリン汗腺の2種類があります。

全身のほとんどの汗腺はエクリン汗腺ですが、ワキとVIOラインにはアポクリン汗腺という特殊な汗腺があり、この汗腺が存在する部分には太くて固い毛が生えます。

動物はこのアポクリン汗腺が全身に分布しているため、カラダ中にフサフサとした毛が生えますが、人間の場合は他の動物と違い、頭・ワキ・VIOラインといったごく一部にしかアポクリン汗腺がありません。

そのため、その部分にだけ太くて固い毛が生え、その他の毛はだんだん退化し、産毛になっていったと言われています。

大事な部分だから濃い毛が生えるという説

ワキやVIOライン部分には、血管やリンパ管が集中しているため、全身の中でも特に大事な部分とされています。

また皮膚が薄い部分でもあるため、産毛のような頼りない毛ではなくフサフサとした丈夫な毛を生やすことにより、外部の刺激から守ろうという体のメカニズムも働いています。

脱毛すると何か支障があるのでは?

「ワキやVIOラインを脱毛すると、何かしらの支障があるのでは?」と不安になるかもしれませんが、その心配はありません。

今は大昔と違いみんな洋服を着ているため、ワキやVIOの毛がなくても、外部から刺激を受けるということはありません。

よって、今の日本人にはワキ毛やVIOラインの毛はこれといって必要でもなく、たとえ脱毛をしてツルツルにしても何ら問題もありません。

全身の毛が退化して今のような産毛になるまでには、何千年という年月がかかったように、ワキやVIOラインの毛が退化するまでにはもう少し時間がかかるというだけのことかもしれません。